SR400は古い歴史を持つ、ヤマハのオートバイです。
1978年からほとんどデザインや基本性能を変えることなく、排ガス規制などの荒波も乗り越えて、今も変わらないレトロなデザインで人気のバイクです。
カテゴリーとしては、”レトロ”を通り越して”ネオクラシック”なんて言われたりもします。
最近の科学技術を詰め込んだハイスペックなオートバイにも多くの魅力がありますが、このSR400にはそれとは別の、SR400ならではの魅力がつまっています。
- 乗ってみた感想はどんな感じ?
- キックスタートって難しいの?
- 女性でも乗りやすいバイク?
- 通勤にも使いたいんだけど
そんな、SR400について知りたいという人、一目惚れしちゃったんだけど詳しく知りたいという人、乗り始めたけどもっと詳しく知りたいという人、そんな人に向けて解説していきます。
SR400に興味を持ってもらえたり、今よりもっと仲良くなっていくためにこの記事がお役に立てればうれしいです。
SR400に1年以上乗ってみて感じたこと
なんといっても、SR400はオートバイなので、乗ってみた感想って気になりますよね?
正直、最新モデルのバイクと比べると不便な部分もありますし、乗り心地(特に単気筒ならではの振動)が独特なこともあり、もしかしたら「思っていたのと違うなー」と感じるかもしれません。
でも、慣れてくるとそこがこのバイクの持ち味なんだとわかります。
ダメなところもまたカワイイんです。

よくインプレッション記事を読んでいると、メリットばかりを並べているものがありますが、どんなものにも良いところと悪いところがあるものです。
全てを包み隠さず、感じたままに語り尽くしてみました。
あわせて読みたい:ヤマハ SR400に約1年半乗っていて想う使用感と注意すべきポイントとは
SR400の代名詞でもある”キックスタート”って難しいの?
SR400には、セルモーターが搭載されていません。
なので、エンジンをかけようと思った時にボタンひとつでエンジンがすぐにかかるわけではなく、キックペダルを蹴ってエンジンをスタートさせます。

これがこのSR400の特徴であり、好きと嫌いが分かれるポイントでもあります。
好きな人にとっては、走り出す儀式として欠かすことのできない魅力であり、逆にそういった面倒な手順をやりたくないという人は、このバイクは向いていません。
よくスマホやパソコンなどで、SR400にセルモーターをつける方法を調べたりする人もいますが、それなら他のメーカーのレトロなバイクを選ぶ方が近道です。
でも、キックスタートというのは慣れてしまえばそれほど大変なことでもありませんので、せっかく興味を持ったのであれば手順を覚えて慣れてもらいたいと思います。
きっと今よりもっとSR400を好きになれるはずです。
あわせて読みたい:SR400のキックスタートの方法って、知らない人はなかなかできないと思うので解説します
カスタムするのも楽しいけどノーマルでも十分にかっこいい
SR400はカスタムして楽しむというのも魅力の一つです。
王道のカフェレーサースタイルはもとより、トラッカーとかチョッパーとか、いろんなスタイルにデザインして楽しむこともできます。
ただ、私はノーマルのまま楽しむようにしています。
中古で手に入れた段階でほとんどノーマルでしたが、変更されていたグリップやブレーキパッドもノーマルに戻して、今では正真正銘の完全ノーマル状態です。
ただ、これはノーマルこそ最高のスタイルだということではありません。
オーナーの数だけ楽しみ方があって良いと思っています。
私の場合は、ノーマルのデザインや乗り味をを味わい尽くすというのが目的の一つ、そして、カスタムするためのお金を旅費とかガソリン代に使って、もっとSR400との思い出をたくさんつくりたいというのが理由です。

あとは、家計をなるべく圧迫しないことで、妻や家族からバイクを所有するということについての理解を得たいということもあります。
ライダーそれぞれに事情があることだと思いますので、ご自分に合った方法で楽しんでほしいと思っています。
あわせて読みたい:私がSR400をカスタムせずにノーマルのまま乗り続ける理由とは
SR400は女性でも安心して楽しめるバイク
SNSやリアルでの知り合いでも、女性ライダーは多いです。
もちろん、その中にはSR400のオーナーさんもたくさんいます。
実は、スリムで軽量コンパクトな車体は小柄な体格の女性でも比較的安心して乗ることができるのです。
キックスタートだって、女性だから無理なんてことはあり得ません。
私が思う、女性がSR400に乗ることを不安がる理由としては、
- キックスタートのやり方わからんけど、ちゃんとできるのかな
- エンストしたら大変なことになるんじゃないの?
- 体格的に小柄なんだけどちゃんと乗れるかな?
- SR400って私に似合うかな?
など、他にもいろんな理由がありそうですが、結論から言うと全く気にする必要はありません。
そもそも、男性なら乗れるけど女性だと乗れないなんていうバイクはそれほどたくさんあるわけではありません。
体格のことを言うなら、小柄な男性だって乗れませんよね。
私はむしろ、女性にはSR400はお勧めできるバイクだと思います。
あわせて読みたい:SR400はバイク初心者の女子でも乗れる!キックスタートは女子でも無理じゃない!!
SR400での長距離ツーリングで知っておいた方がいいこと
当然ですが、SR400に限らずバイクを手に入れたらツーリングに出かけたくなりますよね。
ちょっとそこまでのプチツーリングから、夢と希望をのせての長距離ツーリングなど、楽しみ方は無限にあります。
ただ、他のバイクにはないSR400ならではの注意点というのがあります。
長距離ツーリングということで、高速道路を使うことを想定して、1回の給油でどれくらい走れるのかを把握しておくことや、振動がすごいということはもちろん知っておく必要があります。
また、スピードを出して走るタイプのバイクではないので、ゆったりとしたプランを組むということも大切です。
別に長距離ツーリングに向いていないというわけではありませんが、愛車の特徴として知っておいた方が良さそうですね。
あわせて読みたい:ヤマハSR400での長距離ツーリングで注意すべき5つのポイント
通勤にSR400って向いてないの?
アメリカなどの欧米諸国では、愛車を通勤に使うということはあまりないようです。
もちろん絶対とは言いませんが、どちらかというと、週末の休暇の時のとっておきのお楽しみということで普段はピカピカに磨いてメンテナンスしておいて、週末にツーリングを思いっきり楽しむというのが一般的なようです。
ただ、日本では通勤に愛車をガンガン使うということも珍しくありません。
もちろんSR400だってバイクですから、通勤に使っても問題ありませんし、私も”ツーキング(通勤とツーリングを掛け合わせた造語”で使用しています。

毎日乗るからライディングが上達するとか、通勤時間を短縮できるとか、他にもたくさんのメリットがあります。
一方で、雨に濡れて錆びやすい(SR400はメッキのパーツが多いから)とか、直線を走ることが多くなるのでタイヤが綺麗に減らないなどのデメリットもあります。
以下の記事ではメリットとデメリットを合わせて7つずつ挙げてみました。
通勤にもSR400を使いたいと考えている人は、参考にしていただけるとイメージがわきやすいんじゃないでしょうか。
あわせて読みたい:SR400を通勤に使うことのメリットとデメリットとは
単気筒エンジン特有の振動は好き嫌いが分かれるポイント
ここまでで、SR400を選ぶかどうかの大きなポイントとして キックスタート を挙げましたが、もうひとつ挙げるとすれば、それは 単気筒エンジン特有の振動 ではないかと思います。
低速で走ればトコトコと心地いい振動、高速を走ればお尻がかゆくなるくらいの激しい振動になります。
これがSR400の持ち味なんですが、いずれにしてもどれくらいのエンジンの回転数であればどのくらいの振動になるのかということを知っておくと、うまく振動と付き合っていけると思っています。
SR400にはエンジンの回転数を示す”タコメーター”がついていますから、ご自分の体感と照らし合わせて乗り方を工夫するというのが一番ですが、目安となる回転数と振動の度合いを記事にしておきます。
一度読んてみてもらい、実際に乗ってみた時にその情報と照らしあわせてみると把握しやすいんじゃないかと思います。
あわせて読みたい:SR400を手に入れたら把握しておきたい回転数と速度との関係性とは
そもそもSR400の”SR”ってどういう意味?
SRというのは、シングルロードスポーツ(Single Roadsports)の頭文字をとっているようです。
別にそこまでマニアックな情報は不要かもしれませんが、ヤマハ発動機のホームページの中にはSR400の特設ページも存在します。
参考:SR Cafe
コンテンツは少なめなのですが、SR400のファンであれば一度はのぞいておきたいですね。
あわせて読みたい:SR400の「SR」ってどういう意味?などの難問に挑む「SRマイスター検定」は楽しくて勉強になるよ
排ガス規制のたびに細かい部分は変わっている
外見はほとんど発売開始当初のままで変更はありませんが、やはり時代の流れの中で環境への配慮に伴う”排ガス規制”というのがあります。
古いままでは、新しい時代の環境基準に合わなくなり、新車での販売が危ぶまれます。
ただ、その度に生産終了と再開を繰り返しながら、メーカーのこだわりとファンからの熱い要望を踏まえて、大きく変更することなく基準をクリアしてきました。
昔から変わらないバイクとはいえ、そのままダラダラと販売し続けているわけではなく、技術者たちの努力の結晶として今に至ります。
変わらないということは想像以上に大変なことなんですね。
あわせて読みたい:ヤマハSR400の生産終了と後続モデルの開発について想うこと
結論:SR400をカッコ悪いという人はいないと言えるくらい素敵なバイク
正直、ツーリング中にちょっと休憩しているときにいろんな人に「カッコイイですね」って話しかけられるくらい、このSR400というバイクはかっこいいんです。
乗りたいと思う理由でこれ以上のものはありません。

付き合い方には多少のクセはありますが、そこがまたファンにとってはたまらないんです。
乗る人を選ばず、走る場所もほとんど選びません。
通勤によし、ツーリングによし、磨いたり、眺めたり、写真をとったり・・・
楽しみ方は無限にあります。
私も今までにいろんなバイクに乗りましたが、こんなに長い期間ずっと乗り続けているバイクはありません。
あわせて読みたい:自分のバイク歴と手放した時の想いを振り返ると今のバイクにもっと愛着が湧くぞ
こちらもどうぞ:ヤマハ SR400は私の7台目のバイクにしてバイク歴の終着地点だ!
まだまだ語り尽くせませんが、ひとまずこのあたりにしておきます。
この記事で、SR400の魅力が少しでも多くの人に伝わったら嬉しいですね。
コメント